権現山(565M)

2005.11.5 晴れ  2名

暖かい穏やかな日になり、寝坊してゆっくり朝食済ませいろいろ片付けてさあどこかお散歩にでもとなりました。
いつもの文殊山ばかりではつまらないだろうと、今立・柳集落にある権現山の麓に出かけてきました。ところが工事中で車は滝の下の駐車場には入れない。集落の中は道路も狭く停める事が出来ず、結局集落入り口の田んぼの脇にやっと停めてスタート。もう12時過ぎている。村の方に聞くと、路が荒れている所があるので気をつけて行って欲しいとアドバイス。 
工事は堰堤を建設している様子で、これは昨年の豪雨の為に設置されるとすれば、滝はどうなっているのでしょう。心配しながら行くと道は盛り土などでふさがっている。
足跡があるのでそこを越えてロープで仕切られた所を越えると駐車場に着く。立て看板に注意書きがありかなり豪雨で被害があった様子、でも通行止めの柵も無いので滝の様子を見てこようと歩き始めるが、かなりの大きな岩や、倒木、木の根っこなどが谷川に残されている。

権現山と堰堤

不動滝

お釜滝



スギゴケ

根がむき出しのスギ

布滝
昨年の福井豪雨から約1年半近くたっているので、きっとかなり片付けられたであろうが、かなり爪跡は残されている。
スギは倒木となり流されたり、ひっかかったものは切り出されただろう。谷川脇のスギは土石流で根が洗われてむき出しになり、きっと枯れるかそのうち倒れるのではと思うものも多く、当時の雨のすごさを感じる。滝は大きな岩盤上なので無事に姿をとどめている。脇の道はきっと片付けられただろう、コンクリートで作られた道は滑りやすく濡れて半分コケがついている。
ここはいつもつーっと滑り危ないので、出来たらコンクリートにすじ目を入れていただきたいと思う。
登山客はそれなりの靴を履いてきているが、滝見物の方には危険かも。しばらく行くと窓滝の少し手前、そのコンクリートの道が根こそぎひっくり返っている。もうここからは行けないのかと見ると、巻き路が作られ、谷を渡る橋がスギの丸太で作られている。
滝の下の表示板あたりも綺麗に草が刈り込まれて以前より良くなっている。谷を渡り新しく整備された登山道を行くと、もう1箇所スギの丸太を渡した箇所がある。夫婦滝へ200Mの表示板の地点で、そこからも荒れた急なところは新しくジグザグに路が切り開かれ、以前より歩きやすくなっている。
トガの大木の手前の左斜面に路があり、これは以前からあったものだろうかと思いながら行くと、上の尾根路の途中で一緒になった。尾根の急登を避けて散策する為に付けられたのか、もともとあったものか・・・?
とにかくトガの大木がずっと下から見えるほど回りは綺麗に刈り込まれて、尾根道は見通しよく美しい。

ここから整備されている

こもり穴

窓滝

夫婦滝

このような路が続く

以前の路は崩壊寸前

振り返る・・・
 
樹齢千年と言われるトガの大木
大きすぎて先端が見えない

急ながら見通しよく綺麗になった尾根道を登りきると頂上に到着。コースタイムどおり1時間15分程かかり、時間は1時半頃。表参道を降りようとしているご夫婦と、昼食中の男性二人、やはりお休みで同じようにゆっくり出てきた方がいらっしゃるのだ。
私たちはもう少し頑張って上の石碑のある所で昼食にしようと、ガス欠になりかかった主人を励まして歩き出した。
モミジが綺麗でやはり紅葉は青空が不可欠だ。
途中の小屋を過ぎ、もう少しと思って登ると何と林道が現れたではないか・・・「えーっ!??」と声をあげると、そこにはやはり「こんなんでしたっけ?」と首をかしげているご夫婦がいらっしゃた。
以前来た時には林道などに遇わなかったはず・・・・
上を見ると杉林の中に道がついているので、そこを登れば石碑のある展望台なのだろう。先ほどの頂上と高度差は100Mあるので、もっと上ということなんだろうが、なんかがっかりしてしまって、お腹もすいた事だし日陰をさがして昼食にしてしまった。
先のご夫婦は林道脇で食べていらっしゃる。
今日はパンにレタス、トマト、コショウのきいたハムなど載せていただく。インスタントのきのこポタージュも美味しい!

頂上の松ヶ嶽神社

林道が横断している

右手に行くと立て看板が

この看板によると歴史の森づくりを呼びかけていらっしゃるのだが、この場所に立てられていると私には違和感を覚える。
この林道はスギを切り出す為の昔からある道なのかどうかわからないが、自然の景色では無いのでついそう思ってしまう。
森林組合の名前もあるのでどうなのでしょう。勉強不足で出かけてきてしまった。
気を取り直し、又頂上の松ヶ嶽神社に戻るが、この間の紅葉がとてもすばらしい!表参道側の斜面は日当たりもよく色が綺麗に出ている。もうどなたもいなくて、半鐘を鳴らし、ついでに鈴も鳴らして下山する事に。立て看板には表参道に降りる様に書いてある。スギの下刈りをしているのが見えたので下が大丈夫かと心配だが、同じコースを降りるのもつまらないし、あの滑りやすいコンクリートの道を歩くのも嫌なので表参道コースで降り始めました。ずっと急坂が続きますが尾根筋をたどっているので豪雨の爪跡はほとんど無い。杉林が現れると遠くでチェンソーの音が聞こえる。ほどなく堰堤が下に見え始めると、倒された杉の木や下刈りされた枝で道がふさがれている。

日が当たるとなお綺麗!

途中のスギの大木
やっと鳥居が見えたので、倒れたスギの木の下をくぐったり登ったり必死で何とか車道に出た。こんな時山菜採りの道なき道を歩いている経験?が物を言う。
滝めぐりコースは整備されているので、いずれ表の方も綺麗にするのだろうか。中部北陸自然歩道の看板があり、豪雨で被害を受けなければもっと整備が進んでいたのかもしれない。
ここからは又、元の工事現場を抜けて集落の下まで戻った。
通りかかった住民の方に聞くと、豪雨で川は埋まり土石流が民家まで流れ込み大変だったとか。現在は綺麗に補修され川底はコンクリートで固められてしまっている。
流れを弱める為に石が埋め込んである。でも、生態系が崩れ、コンクリートの底では魚が住めなくなってしまったそうで、反対したけど住民の声は届かなかったと寂しげに話されていました。
ここがそんなにひどかったとは全く知らなかった。私たちはテレビに新聞に出た所しか認識していない。(-_-;)
散歩気分で出かけてきたが、思いがけずいろいろ見て考えた一日となりました。




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