芦生の森
2004.4.21  快晴  4名

ブナのオーナーシェフshonさんのH・Pを見ているとこの森に良く行かれるので、どんな所なんだろうと
気になり、昨年よりご同行願いたいとお願いしていたところ、快く引き受けてくださり実現の運びとなりました。
晴れ男のshonさんゆえ見事な晴天!それぞれの友人入れて計4名で森の中を散策、それは贅沢な時間でした。

この森は京都府・滋賀県・福井県の境にあり、京大芦生演習林となっています。
由良川の源流に位置して、多数の植物種が存在する事から世界的にも有数の森と
されているようです。    詳しくは美山町自然文化村0771-77-0014
                  京都大学フィールド科学教育センター森林ステーション芦生研究林
                                     http://fserc.kais.kyoto-u.ac.jp/

朝5時半集合、敦賀インターを降りて今津方面に向かう。
shonさんの車は大きくて楽チン。8号線から161号(西近江街道)に入り、     
303号(若狭街道)、次は367号線に入り朽木村を目指す。どんどん道は      
狭くなり、もう一度来いと言われてもわかるかしら?という感じ。
7時30分過ぎ登山口の生杉に到着。初めてのところはワクワクする。
今日は下谷の方へ行くのでゴム長靴を履くように言われ準備する。
他に車は1台のみ、休日は沢山の人で賑わうのでしょうが、結局京都大学の
研究生2名に出会っただけで登山者無し、私達独り占めの1日でした。


                (クリックすると大きくなる写真があります)



8時にスタート
登りだしは急登ですが、当り一面イワカガミの群生。葉が大きくて高山で見る
コイワカガミと違って色も鮮やかでした。
しばらく登ると40分ほどで尾根に出て標識のある三国峠に出ました。
標高775.9Mでここからは若狭、近江、丹波方面が見渡せ琵琶湖も遠くに
見えました。一息入れて下りいよいよ森、枕谷に入っていきます。
谷に向かうと大きなブナの木が番人をしているようにそびえています。
芽吹きだしたばかりで、森はまだ明るく谷川はやさしく流れ、小鳥の声がさわやかで、ここに暮らす動物達は実に幸せなんだろうなあと思ってしまう。
長靴はいて気にすることなくジャブジャブと浅い谷川を歩くのは実に楽しい。
童心に帰ったようで、流れがない所に小さなアマゴが群れているとここはメダカならぬアマゴの小学校、少し大きいのが元気よく泳いでいるところは中学校だねなどと、のんびりゆっくり歩くと杉林の中に入り中山神社というのがありました。
辺りミヤマカタバミが沢山咲いていて、少し行くと上谷との分岐に出ました。
この辺りで京大の学生か研究者らしき人が川辺で何か調べている。
気が付くとところどころ研究している場所が特定されている。

穏やかな流れ

苔むす倒木

張り切るshonさん
5分程で長治谷作業所跡に出ました。時間は10時頃
ここは広くてキャンプサイトもあってテントが二張り、学生さんのでしょうか。
櫻が満開で一休みして、いよいよ下谷を遡上。ここからはshonさんも初めてとのこと、どこまで行っても高度はそう変わらず、不思議な谷です。
しばらく行くと大きなカツラの木、それは見事で保存林となっていました。
よく見ると何本も違う木が共生していて、おまけに見上げた高いところから山櫻が出ていて、丁度見頃。なんと植物のたくましいこと!他に沢山のシダ類や蔦等が付いていてこの森の深さがわかります。川の両側にはトチの巨木が続き、その姿には何にも負けない強さが伝わってくるような気がします。

カツラの巨木

山桜

木の股にはえる植物
倒木やむき出しになった木の根などもしっかりと苔むして、新しい植物が息づきここは本当の森の姿そのまま、朽ちた木々はそのまま土に帰り、鹿か動物の白骨が残っていて、まるでどこかのテレビに映し出される森の営みそのものです。
一の谷、二の谷とさらに進んでいくと、ノリコの滝が現れマイナスイオンを頂く。
ここでもう12時。

shonさんは東京で買ったというしゃれた手ぬぐいを頭に、これも秋葉原で買ってきたという立派なデジカメ持って嬉しそう!正しい休日のあり方のお手本のような方です。
厨房にいらっしゃるお姿からは想像出来ない。Yちゃんだって普段の楚々とした奥様からは想像出来ない?崖のよじ登り方かな・・・?というわけで谷が深くなってきたので、林道に上がり欅峠まで。ここからもいくつもコースがあるようで、何日もかけないと全貌はわからない広さです。
お腹もすいて食事が待ち遠しくなってきた。
下谷源流に降りてランチタイム!やっとシェフの特製おなべにありつける。
鴨肉、エリンギ、じゃがいも、かぶ、ねぎ、うすあげなどたっぷり入り、味噌と豆板醤で味付け、なんと贅沢なことでしょう。美味しくて写真撮るの忘れて食べてしまいました。
プロのお料理に川のせせらぎ、鳥の声・・・これにお昼寝タイムが付けば最高ですが、時間が迫ってくるので重い腰をあげました。2時スタート
帰りは林道を歩き作業所跡で又休憩して地蔵峠を通って生杉まで戻りました。
日が当たって若葉は輝き、芽吹き始めの木々はフアッと膨らんだようで、見とれながら下山。4時5分車に戻り、今日の楽しい一日に感謝!!

ご自慢のカメラを手に

ミヤマカタバミ

青い青い空と若葉

下谷源流

地図の看板

地蔵さん



杉の木にはビニールテープがぐるぐると巻かれ、これは鹿よけの為なんでしょうか、
ネットを捲いたところもありましたが追いつかないのでしょう。
研究者が植生をしらべるためか四方をネットで囲んであるところは、笹もそのままで
他の場所と違って茂っていました。又、蔦が木を枯らすのを見る研究とかいろいろありました。自然の営みがうまく守られていれば、そういったことも問題ないのでしょうが、やはり最後に敵は人間なのでしょう。
今回は明るい森でしたが、暗く生い茂り苔むした森、秋の紅葉の森とか見てみたいと思いました
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