五色ヶ原

2005.10.3〜4 8名

10/3(晴れ) 福井(4:30)−立山駅(7:20)−室堂(8:50)ー一の越(9:40)(9:50)−竜王山ー
      ー鬼岳ー獅子岳(11:50)(12:20)ーザラ峠(13:10)ー五色ヶ原山荘(13:50)
10/4(小雨)  五色ヶ原山荘(6:30)−ザラ峠(7:10)−鬼岳東面(8:00)−竜王山(9:20)−  
一の越(9:50)(10:00)−室堂(10:30)−
                                                   (休憩時間を含みます)

何年か前から計画していても天候不順でお流れになっていたが、今回やっと一日目が良くなってきて実行となりました。
平日とあって近くの駐車場に停められ、スムーズに室堂まで8名は移動。途中弥陀ヶ原から上の紅葉を期待しましたが、少し遅めかなという感じとナナカマドの葉などを見てもあまり今年は良くなかったのでしょうか?それでもどんどん雲が上がって青空が広がっていき天候は間違いなく良さそう。相変わらず沢山の観光客が旗を持ったガイドさんに連れられて売店辺りをうろうろしています。ケーブルで前に座られたご夫婦は九州から来られたとか、良い天気でよかったと他人事ながら思う。室堂の気温は2〜3度。
酔い止めを飲んで来たのと涼しいので体調はバッチリ!
まず一の越に向けてスタート!広い遊歩道を進みます。
辺りは草紅葉、沢に向けての斜面はまだ紅葉が残っていて綺麗です。風が強いので地獄谷からの硫黄の臭いが鼻をかすめていく。8月の終わりに登った大日三山もくっきり、いつもながら箱庭のような眺め・・・

紅葉と草紅葉

一の越から 大日やみくりヶ池



竜王岳
山荘前からは槍ヶ岳などの山並みがスッキリと見えこれからの景色が楽しみ♪ ほとんどの人が雄山を目指して行かれる中、私たちはまず竜王岳(2.812M)に向けて出発。
広くなった所に富山大学の立山研究所があり、むこうに浄土山頂(2.831M)が見え人影が二人ほど・・・
竜王岳東尾根のごつごつした岩肌が目の前に迫り、はるか向こうに今から向かう五色方面も眺められる。
どこまでもアルプスの山々が青空の下、美しい姿を見せてくれている中、縦走路を進み山頂へは登らず西側山腹を巻きながら進む。振り返ると雄山が大きくそびえ、登る人が小さく見える。
鬼岳(2.750M)へは東側を巻いていくが、夏は雪渓が残り注意が必要らしい。黄葉した草とチングルマの白い花柄と赤い葉が白い岩肌に映えてとても綺麗で、ほとんど花が終わって寂しい中色を添えていてくれる。他にミヤマダイコンソウの葉も赤くて紅葉のような感じさえする所もある。

雄山

五色ヶ原と奥は薬師岳

鬼岳

岩かザレた登山道をアップダウンの繰り返し
獅子岳(2.714M)の手前の風を避けた場所で昼食タイム。
高山なら当たり前だが、このコースもほとんど風など遮るもの無しで、暑い夏は日差しがきつそうだし、強風の時も大変かもしれない。東側に目をやると針ノ木岳、スバリ岳がどかんとそびえ、つんとした北葛岳、南沢岳などが続き、眼下には黒部湖が見えてくる。とても全部の名前がわからないが、今日は本当に良く見えて歩いていても楽しい。獅子岳を通過すると今度はザラ峠への長い下りが始まります。岩を落とさないように慎重に慎重に・・・
道はジグザグに付けられているし梯子などもあって整備されていて怖さは無い。日差しが暑くなってきたが今日は風が強いので身体を冷やしてくれて一枚重ねるほどで、汗も少なめ。
立山カルデラの崩壊壁がど〜んと目の前に、赤茶けた岩肌は今も崩壊が進んでいる様子、手前の細かくザレた斜面からザラ峠の名前がついたのだろうか・・・?戦国時代の富山城主佐々成政が冬にこの峠を越え針ノ木峠を越えたと言うらしいが、昔はわらじ?わらぐつ?今より寒かっただろうし昔の人はすごい!

鞍部がザラ峠

赤茶けた岩肌

一気に右側400M下ってきた

少し登り返して

ザラ峠からは斜度もゆるみゆっくり登り返すと木道があらわれほっとする。東にすこし傾いた広い溶岩台地(約2.500M)がずっと続き、所々池塘が散らばり、草紅葉とくにチングルマの葉の赤と花穂の白が秋の風に揺れて心地よい気分にさせてくれます。
高山植物の盛りの時に来たらきっと見渡す限りのお花畑なのでしょう。いつか又来て見たいものです。
分岐を左に行くとキャンプ地、私たちは真っ直ぐ進むと五色ヶ原山荘が待ち構えてくれています。
誰もいない・・・私達だけの貸切状態。
右手に鷲岳(2.617M)、左側に鳶山(2.616M)がゆるやかに、そして振り返ると今通って来た山々が・・・
午後になっても天気は崩れず、雲も無くパノラマの眺めを堪能出来ます。山荘にはご夫婦二人だけで、来週には閉じるとかでその仕度中。私たちの泊まる二部屋の窓から板をはずしておられました。水ももう汲み置きのものを使用しているらしく、今回はお風呂も無し。



山荘と鳶山

鷲岳
部屋に荷物を置いてもまだ2時過ぎなので、小屋の前で宴会を始める人以外3人で鳶山に登る事にした。
このコースは薬師岳に続く登山道でこの夏も多くの登山客がここを通過して行った事だろう。
日程が許され体力があれば縦走してみたいところだが、両方無い身にはせめて鳶山の頂上からでも薬師を近くに見てみたいと思ったのだが、少し登りだすと頂上付近にガスがかかってきてなかなか引きそうに無い。富山側からガスがあがってくる感じで、行っても何も見えないのでは仕方ないので降りることにした。
五色の全容を上から眺められたので良しとしましょう。
下ではひよこさんの息子さんKちゃんがかついできてくれたキムチ鍋が煮えていておうどんやウインナも入っていて、とても美味しい。重いよとお母さん言ってもどうしても皆に食べさせたいと言ってくれて若いシェフは全員を喜ばせてくれました。
そのうち又晴れ渡り、冷え込んできました。
外では夕日を浴びた山々が赤く染まり何ともいえない色合いに感激!なかなか見れないらしいからラッキーな私たち。
部屋では別に毛布を沢山出してくださり暖かく眠れました。


竜王と獅子岳の間は雄山

針ノ木とスバル岳

チングルマ

シラタマノキ
夕食を終えストーブにあたっていると空は雲が広がり、予報どおり明日は良くないらしい。
あれほど冷え込んでいたのに夜中は寒くなく明け方には雨の音がしていたらしい。4時過ぎに起きてみると窓の外は真っ白。
6時の朝食を済ませ6時半に雨具やザックカバーなどしっかり装備をしていざ出発。風が強いが小雨程度で視界は15Mほどだろうか。離れないように歩いていると、全く昨日とは違い岩の景色しか見えないので感じが違う気がする。
ザラ峠からの登り返しは嫌だなあと思っていたが、ただ歩くしかないのでそのうち通過。思ったほど降らず霧雨程度になり、気温も低くなくて良かったと思う。風は収まらず時々強く吹くと、ひよこさん軽いから大丈夫?と声がかかり、今回欠席のJちゃんなら大丈夫と失礼な声もありました。
途中登山道に雷鳥が3匹ほどいて私たちの前を一緒に歩いていく。お腹のあたりがもう白くて冬支度に入っているんですね。
残念な事にカメラはビニール袋に入れてザックの中でした。
水分補給程度の休みしかとらず歩き続けたので、まだまだかなと思っているうちに一の越山荘の横の石垣が表れて驚く。
小屋の中で少し休み、室堂ターミナルには丁度4時間で着きました。こんなお天気でも観光客が沢山いてお気の毒としか言えない。昨日十分満足の私たちは少々濡れ気味でも全くご機嫌で、熱いおそばを食べてバスを待ちました。バスに乗る頃は雨はひどくなってきました。来週頃からは立山の頂上あたりは冠雪になるのでしょうか。自分では満足の写真を沢山撮れて思い出も一杯、充実した秋の山行を皆さん有難う!!感謝!






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