立山三山〜剣岳(2.998M)

8/4〜5  6名

室堂〜一の越〜雄山〜真砂岳〜別山〜別山乗越〜剣山荘〜剣岳〜剣山荘〜別山乗越〜雷鳥平〜室堂
   2:00       1:20  0:50  0:20   1:10   3:00  1:50   1:30    1:00   1:20 

福井を4時に出発。立山インターを降りて立山駅からはケーブルカーと高原バスを乗り継いで室堂まで順調に着く。休日ならどんなに混んでいたことでしょう。8時に歩行開始。時間があるからと、立山を縦走して別山乗越に向かう。一の越を経て雄山までは沢山の人が歩いていて、上がるにつれ北アルプスの山々が見え、浄土山越しにははるか五色が原が、又登ってきた方を見下ろすと、みくりが池など室堂あたりから大日岳方面まで美しい眺めです。雄山の山頂あたりまでは沢山の人で賑わっている。
ここまでは家族で来たこともあり、誰でも簡単に日帰りのコースとして高山気分を味わえる山になっていますね。観光客をあとに、ここからは本格的な気分になって縦走開始。天気も良く、大汝から真砂岳に向かう。
右の写真は内蔵助カールの雪渓で、真砂岳に向かうザレ道で振り返って写したもの。
アップダウンを繰り返し来た道も、最後別山の登りが辛く感じられた。左手に巻き道もあるらしいが、誰も行かないし、危険らしい。
頂上は広くベンチもあり、本来なら眼前に剣岳の圧倒的な姿を眺められるはずなのだが、わずか雲がかかってきて全景は姿を見せず。それでも全員記念写真など撮って昼食をすませ、剣御前荘を目指し尾根を歩きだしました。右手に剣沢が良く見え、雪渓の白とハイマツの緑、小屋の赤い屋根、色とりどりのテント・・・う・つ・く・し・い!別山乗越にある剣御前小屋の前では、雪渓の雪につけた冷たい飲み物や焼きうどんを売る声が賑やかで、雷鳥沢から登ってきた人や、私たちのように縦走してきた人が小休止しています。
他の人は早くビールが飲みたいだろうと先に出発してもらい、私ともう一人は売り声にひかれ、冷たいフルーツポンチの大きな缶500円也を分けて食べやっと満足して元気が出ました。剣山荘までは剣御前の山腹を何回か雪渓を横切りながら下っていきます。お花畑がきれいで、チングルマやコイワカガミ、コオニユリ、イワギキョウ、ヨツバシオガマ、トウヤリンドウ、ハクサンイチゲ、フウロ、キンポウゲ、ウスユキソウ、etc. 剣山荘に着くと仲間は小屋の前で宴会中。新潟や埼玉から来た人々とも仲良くなり、大盛り上がり。
水が豊富とあってお風呂もありました。残念ながら夕方からガスがかかってきて、星は見えず。平日とあって布団1枚ずつもらえ、ゆっくり出来たのだけど、何しろ「箱入り奥様」昨年のせりふを改め、「深窓の奥様」(何かそのあたりで異議の声がありますが、認めません。)のYちゃんにとっては寝ずらく、朝を迎えたのです。朝食と雨具などはリーダーが持ってくれて、他の者は手ぶらで5時に小屋をスタート。天気予報は曇り、一服剣の頂上からはどーんと前剣が、振り向くと剣沢から真砂沢、はるか白馬の山並みも見えます。
右上の写真は前剣の途中から振り返って一服剣を写したもの。緑は段々無くなり岩ばかり。鎖場もあらわれ、慎重に進んでいくと前剣も過ぎ、かって避難小屋のあった平蔵のコルに着く。本峰がせまってきて、あたりそそり立つ岩の景色に圧倒される。未経験者私ともう1名に「どうする?」と聞かれても、帰るのも2名ではこわいので、「行きます!」と答え、まずカニのタテバイに挑戦。チタンの鎖になり、足場もところどころ付けてあるので、思った程でなく無事通過。
岩場を過ぎて早月尾根への分岐もすぎて登ると、
小さな祠のある頂上に到着!!生憎ガスがかかってきて展望は無しでしたが、記念写真など撮って、朝食の弁当を広げたのです。とうとう来れたんだなあと言う感慨にふける間は無く、下りが待っています。下り専用のカニのヨコバイに移る地点が1番の難所だと思いました。リーダー達に導いてもらいながら、水平な位置に立てれば鎖をしっかり持って足場を確かめて進めばO・Kでした。右、右と進み垂直な梯子を降りた辺りから雨が降り出し、平蔵のコル手前で
雨具をつけたのですが、カメラをしまうのが遅れ、
 2本目のフィルムが何とか助かった部分があり、左上の前剣頂上から写したもの、上の岩場を通過しているもの、左の本峰の小さな祠の前で撮った証拠写真です。実際慎重に一人ずつ通過していくので、写真をゆっくり撮っている余裕はありませんでした。
水が入ってカメラは駄目になってしまいました。肝心の2本目のフィルムが・・・・。くやしいけど、もう2度と行く事は無い?だろうから、諦めるしかない。雨で滑るのに注意しながら一服剣辺りまで戻ると、雨はやみ、小屋に戻って昼食に銘銘持ってきたカップめんなど食べて、帰る仕度をしたのです。登りは辛いと言いながら、剣御前小屋まで戻り、帰りは雷鳥沢へガレたジグザグの道をただひたすら下りました。お花が満開で慰めになりました。地獄谷の硫黄の臭いがしてきたり、雪渓の上を歩いたり、雷鳥平のキャンプ場まで
来ると、これからは本当に嫌な登りが始まります。観光客の華やいだ声の中、重いリュック背負って足取りも重く室堂センターまで、ぶつぶつ文句を言いながら帰ったのです。立山周辺はとにかく広いということがわかりました。写真は小屋に置いて行って無事だったデジカメで帰りに撮った物で、左の花はミヤマダイコンソウ、右はハクサンイチゲ。果たして登れるだろうかと思っていたのに、無事震えも無く、怪我も無く、皆様のお陰で楽しい思い出を作れて幸せ者のYちゃんです。なんだか夢のようで嬉しいのです。
これから剣に登ろうと言う方、私のように初心者の方は必ず経験者の同行をお薦めします。慎重に登れば大丈夫ですが、やはり適格なアドバイスは必要です。あと絶壁の地点では足場だけ確かめて下を見ないようにすると、意外とスムーズに行けますよ。

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